ウズベキスタン政府は、2025年1月1日からオンラインギャンブルと宝くじの運営を合法化する新たな規制枠組みを発表しました。これにより、デジタルギャンブル市場の整備と透明性の向上が図られ、国内外の運営者に対する厳しい要件が求められます。
新たな規制の概要
2024年12月6日にウズベキスタン内閣が承認したこの新しいライセンス制度は、国家将来プロジェクト庁(NAPP) が中心的な規制機関として、オンラインギャンブル、ベッティング、宝くじ運営者に対し、5年間有効なライセンス を発行する仕組みです。
運営者に課される要件
ライセンスを取得するための主な要件は、財務的な基準と技術的な基準の両方を満たすことです。
- オンラインギャンブル・ベッティング運営者
- 必要資本金:56億2500万スム(約440万ドル)
- 予備基金:28億1250万スム
- 宝くじ運営者
- 宝くじ事業にはやや低い資金要件が設定されています。
また、運営者は認定されたゲームソフトウェア を使用し、すべてのプレイヤーに対して厳格な本人確認手続き(KYC)を実施する必要があります。
禁止事項と規制のポイント
- ギャンブル施設(カジノやスロットマシンホール)については物理的な運営が禁止 されており、合法化されるのはオンラインのみとなります。ただし、宝くじの販売所は例外として認められます。
- 参加者の制限
- 18歳未満 の未成年者やその他制限対象者の参加は禁止されます。
- ベッティングの範囲
- 国内スポーツイベントや青少年スポーツへの賭けは全面的に禁止されます。
NAPPは、政府の管理下で統一賭けおよびプレイヤー登録システムを設け、賭け事の活動を一元管理する方針です。
規制違反への対処
NAPPは、法令違反に対し厳しい対応を取る権限を持ちます。具体的には、
- 運営者が不正を行った場合や要件に違反した場合、罰金を科すことができます。
- 特に、海外の運営者がウズベキスタン居住者を対象に無許可でサービスを提供した場合も、罰則の対象となります。
監視体制と今後のスケジュール
2025年1月1日までに、NAPPは最終的な規制文書を整備し、監視メカニズムを構築する必要があります。このプロセスには、
- 内務省
- 中央銀行
- 税務委員会
が協力し、ギャンブル運営の健全化と不正対策に取り組みます。
ウズベキスタンにおけるギャンブル市場の展望
新たなライセンス制度の導入は、ウズベキスタンにとって画期的な一歩であり、デジタルギャンブルの安全性と透明性を確保することが狙いです。
さらに、政府は違法ギャンブルサイトの取り締まりも強化しており、正規の運営者を支援する一方で、プレイヤーの保護を優先する方針です。
ウズベキスタンのギャンブル市場が今後どのように発展するのか、NAPPの取り組みとともに注目が集まっています。