ポーカー未経験者が大波乱!エストニアとフィンランドの新星がモナコで世界の強豪を撃破、賞金6.78億円を手にする

イタリア
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モナコで開催された「Triton Super High Roller Series」で、ポーカー界に驚きの瞬間が訪れました。エストニアのヴラディミール・コルジニン(69歳)とフィンランドのオッシ・ケトラ(26歳)、ポーカー経験がわずか数ヶ月の二人が、世界の名だたるトッププレイヤーを相手にテーブルで圧倒的な勝利を収めたのです。

この大会は、参加費だけで約2,200万円に達する「ノーリミット・ホールデム」形式のトーナメント。最終的に121名が参加し、賞金総額は約28億円にのぼりました。ベテラン勢が集う中で、この二人の新参者が「ファイナルテーブル」に進出し、約6.78億円の優勝賞金をかけて熱い戦いを繰り広げました。

驚くべき展開と見せ場の数々

まず、ファイナルテーブルでは歴代賞金ランキングのトッププレイヤーたちが次々と敗退していきました。世界のポーカーチャンピオン、サム・グリーンウッドやフェドール・ホルツといった名だたる選手たちもコルジニンの「読めないプレイ」に苦しめられ、ついには勝利を逃しました。特に、グリーンウッドは「オールイン」でコルジニンの「ポケットクイーンズ(Q-Q)」に挑みましたが、無情にも敗北。この一戦でコルジニンのリードが大きく広がり、テーブル全体が彼のペースで進むことになったのです。

コルジニンは、初心者にありがちな「ソルバー(デジタル解析ツール)通りのプレイ」から外れた自由な戦術でプロたちを翻弄しました。彼のアグレッシブな賭け方は、ポーカープロたちが慎重に構築してきた読みの裏をかき、彼らにとって予測不能なプレイが続きました。トリッキーな「ブラフ(はったり)」で度々相手を降ろし、大胆な「リレイズ」で大物を仕留めるなど、場面ごとに観客を驚かせました。

コルジニンの背景と不思議な魅力

コルジニンは、ポーカーの世界に入る前は一切の経験がなく、ここ数ヶ月で初めて本格的にトーナメントに挑戦するようになりました。先月の「Triton Invitational」ではパトリック・アントニウスに惜敗し、準優勝に終わっていたものの、その時の勝負を「肩慣らし」と語り、再挑戦を誓っていました。そして今回、初参戦から数ヶ月で見事にリベンジを果たし、念願の優勝を勝ち取ったのです。

しかし、その神秘的な雰囲気と無口さから、「ポーカー界の謎の男」として知られるようになったコルジニンは、優勝後もインタビューに応じず、「言葉がない」とだけコメント。優勝トロフィーを受け取ると、そのままケトラに手渡し「置く場所がない」と伝えたのも、彼らしいユーモアに満ちたエピソードでした。

最後の決戦

最終的に、ヘッズアップ(1対1)の対決に残ったコルジニンとケトラ。ケトラはチップリードを保っていたものの、最後の手で運命が決まりました。コルジニンが7-2の最弱ハンドで勝負をかけると、なんと最後のリバーでストレートが完成。これにより、ケトラを下して大会を制覇しました。ポーカー初心者がプロたちの間で勝利を収めたこの出来事は、ポーカー史に残る驚異的な瞬間として語り継がれるでしょう。

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