先週の米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利した後、PolymarketのCEOであるシェイン・コプラン氏の自宅がFBIによって捜索されました。
主要なポイント
- Polymarket CEOの電話とコンピュータが押収される
- FBIは米国内ユーザーが選挙結果に対する賭けを行った可能性を調査中
事件の経緯
FBIの報告によると、捜索はコプラン氏が逮捕されたり拘留されたりすることなく行われましたが、彼の電話とコンピュータが押収されました。調査の焦点は、Polymarketが米国内のユーザーに対し、大統領選挙の結果に賭ける機会を提供したかどうかにあるとされています。
Polymarketは、未来の出来事に関する予測市場として、ユーザーが様々なイベントに対する賭けを行う場を提供するプラットフォームです。しかし、2022年には米国商品先物取引委員会（CFTC）に未登録であったことから、Polymarketは米国内ユーザーの利用を制限し、1.4百万ドルの和解金を支払っています。
米国内ではPolymarketでの賭けは許可されていませんが、一部のユーザーがVPNを利用してアクセスしていた可能性があると見られています。
CEOの反応
コプラン氏はSNS「X」（旧Twitter）で、次のようにコメントしました。「今回の捜査は現政権が政治的対立に関わる企業を追及しようとする最後の試みだと感じています。我々は一貫して非党派的な立場を取っており、今後も変わりません。」
彼はさらに、「今回の選挙期間中、Polymarketは何千万人もの人々に価値を提供し、誰にも害を与えていません」と述べ、同社のサービスが多くの人々に有益であったことを強調しました。
用語解説
Polymarket
予測市場（Prediction Market）プラットフォームで、ユーザーが将来のイベントに関する結果に「賭け」をする形で予測を行うサービスを提供しています。このプラットフォームでは、政治、スポーツ、経済、社会などの様々な分野の出来事に対して、結果がどうなるかを予測し、ユーザー同士がその予測の精度を競います。
Polymarketの主な特徴は、単なる「賭け」ではなく、分散型の金融技術（DeFi）やブロックチェーン技術を活用し、賭けの結果を透明かつ改ざんできない形で管理している点です。例えば、特定の政治イベントや経済指標の結果に基づき報酬が分配されるため、トークン化されたバリュー（価値）での「賭け」が可能になります。
ただし、米国内では賭博関連の規制が厳しいため、Polymarketは2022年に米国商品先物取引委員会（CFTC）と和解し、米国ユーザー向けのサービスを制限しました。また、現在も一部のユーザーがVPNなどを使ってアクセスしている可能性があるとして、当局の監視下にあります。
