英国ギャンブル市場は、オンライン賭博の活発な動きにより、成長を続けています。特にオンラインスロットでは記録的な活動が見られ、合計25.2億回のベットとスピン(❇︎1)が行われました。
主なポイント
- オンライン賭博の総収益(GGY (❇︎2))は前年同期比11%増
- スロットのGGYは16%増加し、6億8,000万ポンドに達する大幅な伸び
- 一方、実店舗での賭博収益は前年同期比1%減少
英国ギャンブル委員会(UK Gambling Commission)は、オンラインおよび実店舗における2024年7月から9月までの英国ギャンブル市場データを発表しました。このデータは、ライセンスを持つ賭博事業者から収集されたもので、イギリス国内の主要なギャンブルの動向を詳細に示しています。
2024年第2四半期のオンラインギャンブルの総収益(GGY)は13.2億ポンド(約1,710億円)に達し、前年同期比で11%増加しました。オンラインベットおよびスピンの総数は前年より12%増加し、25.2億回の記録を達成しました。また、月ごとのアクティブアカウント数も8%増え、3四半期連続の増加となっています。
リアルイベントベットにおけるGGYは6%増加し、4億5,300万ポンドに達しましたが、ベット数は10%減少しました。スロットに関しては、GGYが16%増加して6億8,000万ポンドとなり、特に好調でした。アクティブアカウント数も16%増加し、月間440万件に達していますが、一部製品の分類変更もこの増加に寄与している可能性があります。
長時間のオンラインスロットセッションも前年比9%増加し、1時間を超えるセッションが合計1,000万件となりました。平均セッション時間は17分と変わらないものの、1セッションあたりの収益は4.20ポンドから4.13ポンドに若干減少しました。
一方、実店舗での賭博では総収益が1%減少し、5億3,300万ポンドにとどまりましたが、ベットおよびスピンの総数は前年とほぼ同水準の31億回でした。
ギャンブル委員会は、このデータを解釈する際には注意が必要であると述べており、製品分類の変更や複数のギャンブル分野におけるアクティブアカウントの把握の複雑さに留意するよう強調しています。
あな
❇︎1.スピン(Spin)
「スピン」はオンラインカジノやスロットゲームにおける1回のプレイを指します。スロットマシンでは、リール(回転部分)を1回回すことが「1スピン」としてカウントされます。記事では、オンラインスロットでの総スピン数(25.2億回)が記録されたことが記述されています。
❇︎2.GGY(Gross Gambling Yield)
「GGY」は総賭博収益を表し、事業者の総収入から支払われた賞金を差し引いた金額です。つまり、プレイヤーから集めた賭け金額からプレイヤーに戻した賞金を除いた収益が「GGY」として計上されます。