DraftKingsが再び規制当局の標的に
11月20日、オハイオ州カジノ管理委員会(OCCC)は、DraftKingsに対し2つの規則違反で42万5,000ドル(約6,000万円)の罰金を科しました。
問題とされたのは以下の2点です:
- 禁止されているカレッジ選手に関するプロップベットを受け付けたこと。
- 許可されていない小売店舗での入金を受け付けたこと。
DraftKingsは、3月1日に施行されたカレッジ選手関連のベット禁止ルールを順守せず、3月14日から19日までベットを受け入れていました。また、約41,000件の入金を許可されていない場所で処理し、総額は250万ドルに達しました。DraftKingsはすでに規則を修正し、従業員への法令遵守トレーニングを実施中です。
同日、マサチューセッツ州ゲーミング委員会(MGC)は、DraftKingsが州で禁止されているクレジットカードによる入金を認めていた問題について7時間にわたる審議を行いました。DraftKingsはこの問題を2023年5月に自己報告し、修正を約束しましたが、その後も違反が発生しており、委員会の苛立ちを招きました。
アメリカのギャンブル収益が新記録を達成
アメリカンゲーミング協会(AGA)によると、2024年第3四半期の商業ギャンブル収益は177億1,000万ドル(約2兆7,600億円)に達し、歴史的な記録を更新しました。
主な成長要因は以下の通りです:
- スポーツベッティング収益:前年比42.4%増加
- オンラインギャンブル収益:前年比30.3%増加
AGAの調査副会長デビッド・フォーマン氏は、「オンラインカジノとスポーツベッティングが業界全体の成長を牽引している」と述べました。一方で、ブリック&モルタル(実店舗型)のカジノ収益は前年比で1%減少しました。
新たな取り組み:全国規模の自己排除リスト
**責任あるオンラインギャンブル協会(ROGA)**は、全国規模での自己排除リスト構築を目指し、技術プロバイダー選定のための提案依頼(RFP)を開始しました。このリストにより、ある州で自己排除を選択したプレイヤーが他の州のプラットフォームでも同様に制限される仕組みが導入されます。
参加企業にはDraftKings、BetMGM、FanDuelなどが含まれており、関心のある企業は11月25日までに秘密保持契約を提出する必要があります。
その他の注目トピック
- DraftKingsとBetMGM、収益低下:10月のデータでは、ワイオミング州でのAGR(調整後総収益)はBetMGMが78,004ドルの赤字、DraftKingsが46万6,963ドルと低迷。
- 新たな技術導入:カエサーズ・スポーツブックは、ワシントンD.C.の小規模店舗に48台のベッティングキオスクを設置。
- 部族の新たな挑戦:ウィルトンランチェリア部族がサッカーチーム「サクラメント・リパブリックFC」の株式を取得し、全米初のプロスポーツチーム所有部族となりました。
まとめ
アメリカのスポーツベッティング市場は依然として成長を続けていますが、DraftKingsをはじめとする主要事業者は規制遵守の面で課題を抱えています。一方で、自己排除リストの全国展開や新技術の導入など、より健全な市場形成に向けた取り組みも進んでいます。